透明なゆりかご(沖田X華)あらすじネタバレ試し読み!

3巻17話 置き去りの子 あらすじ

第十七話 置き去りの子

 

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―それは雪の降る寒い日。

 

ボロボロの服を着た4歳くらいの男の子、かー君と出会ったのは12月の寒い日だった。

 

XXクリニックのバイトとは別にまた高校の病院実習が始まった。

 

「じゃ、学生さんたちはついてきて」

 

総合病院の看護婦に従ってX華たち実習生は病院内を回っていく。

 

その中に小児科病棟の見学も含まれていた。

 

子どもたちの声で賑わうキッズコーナー。

 

こんなコーナーがXXクリニックにもあればいいなとぼんやり考えるX華。

 

そんな中に泣き声が聞こえてきた。

 

「どうしたんですか―?」

 

楽しく騒ぐ子どもたちの中に一人泣いている小さな男の子がいた。

 

X華は優しく語り掛けてみた。

 

「ボク、どうしたの?」

 

子供はただ鼻を鳴らして涙を流すばかり。

 

「ママは?泣いてちゃ分かんないよ―?」

 

ママに反応したのか子供は大声で泣きだし、手に負えなくなってしまった。

 

(ど、どうしよ・・・ナースステーションに連れて行った方がいいのかな・・・?)

 

そこに守衛の老人が現れた。

 

「その子どうかしましたか?」

 

「あっ、江口さん。この子迷子みたいで・・・」

 

江口さんと呼ばれた守衛は子供のところに優しく近づいて行った。

 

「はいはい泣かない泣かない、泣かなーい。」

 

ママー、ママーと子供は泣き叫ぶばかり。

 

江口さんは子供をひょいっと抱き上げ、

 

「一緒にママさがしにいこーねー」

 

と笑顔で話した。

 

すると子供は泣き止み、「サンタさーん」と江口さんに言った。

 

「この子は守衛室であずかりますからナースステーションにも連絡しますね」

 

「すみません・・・」

 

あざやかな対応にX華はびっくり。

 

「はは、私より断然子供になれている・・・」

 

守衛の江口さんは当時70歳を超えたいつもニコニコ笑っているおじいさん。

 

若い守衛が多い中では目立つ存在だった。

 

江口さんと子供が出て行ったあと、X華はマフラーが落ちていることに気が付いた。

 

多分あの子供のものだろう。

 

X華は守衛室に向かった。

 

「さっきの子の忘れ物持ってきました」

 

マフラーを渡すと江口さんは急に厳しい表情になり、念入りにマフラーをチェックし始めた。

 

「他にこの子の持ち物なかった?」

 

「あ・・・はい・・・」

 

「そう・・・」

 

その子供は自分をかー君と名乗り、ママと一緒にきたことやあの部屋で待っているように言われたことを話した。

 

館内放送で呼びかけてもママは出てこない。

 

X華はイヤな予感がした。

 

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