3巻第19話 突然死の別れ あらすじ
第十九話 突然死の別れ
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X華は持病の小児喘息で定期的に発作を起こし、K病院に通院していた。
そこで出会ったのがK病院のお嫁さん、寺谷江梨子さん。
生まれて4か月の聡くんを背負って病院のお手伝いをしていた。
江梨子はXXクリニックで出産したのでX華は生まれたときから聡くんを知っていた。
抱っこが大好きで時々返事の代わりにおならをしちゃう、元気印の男の子だった。
そんなある日、いつものようにK病院で点滴を受けていたX華の耳に聞こえてきたのは騒々しい鬼気迫った叫び声。
「誰か助けて!!息してない!!」
「救急車呼んで!!」
(え?なになに?)
カーテンの隙間から見えたのは泡を吹いてベットで運ばれて行く子供。
「聡―!!聡―!!」
「お母さんは下がってください!!」
ベッドに追いすがる江梨子を救急隊員が遮り、運んでいったのは聡くんだった。
聡くんは江梨子さんがいなければそうと気づかないほど変わり果てていた。
緊急搬送された聡くんは心肺停止状態だったが奇跡的に一命はとりとめた。
しかし呼吸をしていない時間が長かったため、ほとんど脳が機能しなくなってしまっていた。
「そう・・・沖田さん現場にいたの」
「はい・・・ずっと健康だったのに」
XXクリニックで看護婦たちと江梨子の話になった。
「その日も普通に過ごしていたそうなんですが、何で急に呼吸が止まっちゃったんでしょうか?」
「多分、聡くんはSIDSから蘇生した希なケースだと思う。」
「SIDS?」
SIDSとは乳幼児突然死症候群のこと。
「事故や窒息ではなく眠っている間に突然死してしまう病気のこと。発症する原因はよくわかっていないの」
治療をつづけながらどのくらい生きられるかはわからない。
投薬を続けていても徐々に内臓が機能しなくなり死に至るケースもある。
それから5か月。
X華がK病院で見たもの。
それは忌中の貼り紙だった。
そして江梨子は悲しみのあまり聡の死を受け入れることができずにいた。
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