透明なゆりかご(沖田X華)あらすじネタバレ試し読み!

3巻第21話 院長先生の祈り あらすじ

第二十一話 院長先生の祈り

 

▼▼この下をクリックで直接試し読み▼▼

>>ここから「透明なゆりかご」
試し読みサイトへ(スマホ)

Handyコミックは豊富な在庫数を誇る電子書籍の大手サイトです

 

「はい、イキんで――」

 

分娩室で妊婦がうなっている。

 

「もうイヤ―!!」

 

うーん、うーん、うーん

 

「目を開けてイキんでくださ―い」

 

「ダメ―ムリ―!!」

 

分娩中は痛いし苦しいしもう何がなんだかわからない。

 

先生の言う事なんてとてもじゃないが冷静に聞いていられないのだ。

 

「それじゃ上手くイキめないから!」

 

「ほら!こうやって目をあけて!」

 

「こう!!」

 

院長先生はくわっと目を見開いて妊婦に説明する。

 

「・・・はい・・・・」

 

苦しいながらも一生懸命頑張っている。

 

「花井さん、その調子!!」

 

分娩対応している院長先生は時々全力過ぎて怖いことがある。

 

XXクリニックの院長である下崎賢一郎さんは37歳。

 

自分で病院を開業した腕の立つ医師だ。

 

見た目が体育系、活発で豪快な性格の持ち主だった。

 

今日も取り上げた赤ん坊を笑顔で抱き上げていた。

 

「あの時2日間、陣痛でヘロヘロだったのに先生本当に怖かったよ―」

 

花井さんは赤ちゃんを抱いてあの分娩室でのことを先生と話していた。

 

「いつも優しい先生だからびっくりしましたよ」

 

「ごめんね、つい熱くなってね―」

 

熱すぎるあまり息子が所属する少年野球の観戦が禁止になっているほどだ。

 

しかし熱血先生キャラは妊婦たちには慕われていてX華も裏表のない先生の明るさが大好きだった。

 

そんな先生、すでに子供が6人もいるのだがそろそろ次の子供を、と張り切っているらしい。

 

自分の子供で野球チームを作ろうと思っているのだ。

 

X華の脳裏に浮かんだのは疲れ切ったおばちゃんが子供をあやしている風景。

 

「奥さんてどんな人だろ?家政婦さんなら見たことあるんですけど・・」

 

「え?あの家は奥さんしかいないわよ」

 

それから一週間後、いつもの熱血先生が元気がない。

 

"もう疲れました。子どもたちと家に帰ります"

 

置手紙を残して奥さんと6人の子供は奥さんの実家に帰ってしまっていたのだった。

 

>>トップページへ

 

▼▼この下をクリックで直接試し読み▼▼

>>ここから「透明なゆりかご」
試し読みサイトへ(スマホ)

Handyコミックは豊富な在庫数を誇る電子書籍の大手サイトです


inserted by FC2 system