透明なゆりかご(沖田X華)あらすじネタバレ試し読み!

4巻第28話 駅裏の子

第二十八話 駅裏の子

 

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「はい、イキんでー

 

香川さんもう少しですよー」

 

「ハーイ、元気な女の子ですよー」

 

この日国際結婚した香川マーラさん(26歳)が初産で女の子を出産した。

 

「オーマイガー会いたカッタヨーッ」

 

生まれたばかりのわが子を見てマーラさんは泣きながら喜んだ。

 

「ハニーコ、アイラブユー、アイラブユー」

 

(ハニーコ?アイラブユー・・・あっ

 

そういえばあの子のことすっかり忘れてたなー)

 

小学校の頃のX華が当時出会った「透明な子」がいる。

 

X華の通学路には廃屋のような大きな家の所有地があってその家から出たゴミが山のようにつもっていた。

 

今で言う「ゴミ屋敷」のゴミ山だった。

 

(ここならすてても誰も文句言わないよね)

 

そのゴミ山は家の二階くらいあって、登るのが大変だった。

 

(あっ、何かの部品。あとで「発明ごっこ」しよーっと)

 

ゴミ山にはいろんな面白い物があった。

 

私はこの山が好きになった。

 

その山の頂上で見つけたものはボロボロのうさぎのぬいぐるみ。

 

(きったないなーこれはどーしよー)

 

そんな風に考えていたX華の手から乱暴にうさぎを取り返す手があった。

 

それが彼女との最初の出会いだった。

 

(そばにいたのに気付かなかった。どこの子だろう・・・?)

 

その子は私と同じくらいの年の女の子で私には外国人のように見えた。

 

泥だらけのワンピースでヘアバンドをつけていた。

 

(何か怖そうな子だから帰ろ・・・

 

あれ?ランドセル・・・)

 

X華のランドセルがないと思ったら・・・

 

ポイッ、ポイッ

 

さっきの女の子がX華のランドセルの中身を取り出してはほうぼうに散らかしている。

 

「あ!ランドセル取らないで!」

 

「あっ、私のパン」

 

女の子はそれを取り出すともしゃもしゃと食べ始めた。

 

(お腹へってるのかな・・・?)

 

女の子はパンを食べてもX華にお礼も何も言わず、X華は黙ってゴミ山を下りた。

 

(乱暴な子だな、どういう子なんだろう・・・)

 

家に戻ったX華は母親に聞いてみた。

 

「ねーお母さん、外国人の女の子と遊んだよ」

 

「"駅裏の子"でしょ?遊んじゃだめ!!」

 

「え?・・・あの"駅裏の子"なのかな?」

 

"駅裏"には夜のお店がいっぱいあってたくさんの外国人の女の子が住んでいた。

 

同じ町内なのにみんな"駅裏の人"を見るとイヤな顔をする。

 

X華はその後もゴミ山に遊びに行った。

 

しばらくその女の子とは仲良くなることもなく別々の遊びをしていたがみんなとおんなじことしなくても怒られないのでX華には居心地がいい場所になっていた。

 

そしてやがてお友達になることができた。

 

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